2×4の魅力

ツーバイフォー(2×4)って何?

ツーバイフォー(2×4)工法とは、木造の建築工法のことをいいます。
正式には「木造枠組壁工法」といい、ツーバイフォーはこのうちの1つの工法です。

2×4の意味ですが、これは「2インチ×4インチ」のことを指しています。
1インチあたり約2.54㎝なので、ツーバイフォーの角材は縦5.08センチメートル(2インチ)、横10.16㎝(4インチ)のサイズとなります。

ツーバイフォー住宅は、六面体構造による耐震性、断熱性、気密性などの性能の高さに加え、設計・生産の品質が確保し易く、環境にやさしい木の住まいです。
ツーバイフォー住宅は、安全で快適な住まいとして多くの皆様に愛され、年間10万戸を超える住宅がツーバイフォー工法で建設されています。

ツーバイフォー(2×4)って何?
ツーバイフォー(2×4)って何?

木造枠組壁工法とは?

建物のことを、業界では「箱(ハコ)」とよんだりします。
木造枠組壁工法の説明は、普段使用する(分厚すぎない)段ボールを想像すると、わかりやすいかと思います。
木造枠組壁工法は6面で箱を作るイメージです。四方八方、面で囲んでいく感じですね。そして建物には窓も必要なので、面の一部をくり抜いたりして、窓を設けます。
この木造枠組壁工法とは対照的なものに、日本の伝統的な住宅工法である「木造軸組工法(在来工法)」が挙げられます。

「木造軸組工法(在来工法)」とは、ツーバイフォー工法などの木造枠組壁工法は、パーツを面で組み立てていくものでした。
一方、木造軸組工法(在来工法)では、柱・梁といった、いわば“線”で家を組み立ていく工法となります。

先述で木造組工法は、日本の伝統的住宅工法でもあると説明しました。築50年以上も昔からある民家の大半が、この木造組工法でできています。これらの建築物が、俗にいう「古民家」として広く世間に知られています。

木造枠組壁工法とは?
木造枠組壁工法とは?

ツーバイフォーの特長

ツーバイフォーの特長
ツーバイフォーの特長

♦世界に広がる木造住宅のスタンダート

わが国ではプラットフォーム工法の前身であるバルーン・フレーミング工法が明治初期に北海道に伝わり、旧札幌農学校演武場(現在の札幌時計台)などもその頃に建設されました。住宅としては明治末期から関東大震災直後の大正末期にアメリカから部材一式や設計図が輸入されるなどの方法で導入されました。戦後、昭和40年代に入って個別企業が大量に商品として住宅を供給するようになり、昭和49年には技術基準が定められ枠組壁工法としてオープン化されました。そのころより2インチ×4インチの規格材を多く使用されることからツーバイフォー工法と呼ばれ、今やアメリカ、カナダ等では、戸建住宅のほとんどがこの工法によっているほか、オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、韓国、中国でも採用されています。

♦頑強な「六面体構造」が基本

ツーバイフォー住宅は地震の力をバランスよく分散させる六面体構造(箱構造)。
そして、それを活かす精緻な基準が設定されています。

ツーバイフォー住宅の壁や床、屋根は、
 1)2×4材や2×10材等の木材を組んで「枠組」をつくり、
 2)「枠組」に構造用面材を接合し、剛性の高い版(「ダイヤフラム」)を構成、
 3)それらを一体化して頑強な「六面体構造」を形成します。(左図)
このような「六面体構造」を構造の基本とするツーバイフォー住宅は、地震の力を1点に集中させず、家全体にバランスよく分散させ、建物の変形や崩壊を防ぎます。
そして、建築基準法に基づきツーバイフォー工法の技術基準が告示される際に、この独特の六面体構造による構造的な強さを活かすべく厳しく精緻な基準(仕様規定等)が設定されたことも、ツーバイフォー住宅が地震に強い要因になっています。

♦基本性能に優れた住宅工法

ツーバイフォー工法は「耐震性」「耐火性」「耐久性」「省エネ性」などさまざまな性能に優れています。

♦規格材と設計・施工のマニュアル化

合理的でシステマチックな工法だから、高品質・高性能を保てます。

♦分かりやすく規格化された構造用製材

ツーバイフォー工法では、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用します。それぞれの部材は、日本農林(JAS)規格によって厳しく品質がチェックされ、使用する箇所ごとに製材品の種別なども定められています。
また、国土交通大臣が認定した海外の規格材も利用可能です。

最近では、北米で開発された木質複合軸材料のひとつであるI型ジョイストや木質断熱複合パネルなども利用されています。

♦合理的な施工(建築工程)

床を作業台にして合理的な施行が可能。工場でのパネル化も行われている。

♦環境に易しい木の建築

ツーバイフォー住宅は、環境にやさしい木の建築。再生可能な循環資源である「木材」を構造材として使用します。また、「木材」は製造過程で生じるCO2の量が鉄やコンクリート等に比べ少ない建築材料です。

耐震性

耐震性
耐震性

♦面構造とダイヤフラム

「ツーバイフォー住宅は地震に強い」。
そういわれるのには理由があります。

♦6面体で支えるモノコック構造だから地震に強い

世界有数の地震国である日本において、住宅の「耐震性」はもっとも重要な基本性能です。日本でツーバイフォー住宅が着実に増えている大きな理由はここにあります。
床・壁・屋根が一体となったモノコック構造のツーバイフォー住宅は、地震の揺れを6面体の建物全体で受け止めて力を分散させます。地震力が一部分に集中することがないため倒壊・損傷がなく、地震に対して抜群の強さを発揮します。

♦揺れを面全体で受け止めるツーバイフォー

ツーバイフォー住宅と在来鉄骨軸組工法による住宅に、それぞれの建物の重さに比例した力を加えて、その伝わり方を比較したものです。色が黄・赤に近いほど負荷が大きいことを示します。

耐火性

耐火性
耐火性

♦木は意外と火に強い

木は火に弱いとお考えではありませんか?
実はツーバイフォーの家は、耐火性にも優れています。
火災時に木材自体は表面の炭化層によって燃え止り、強度の低下をくい止めます。

♦強さの秘訣はファイヤーストップ構造

ツーバイフォー工法は、火の通り道となる床や壁において、枠組材などが、ファイヤーストップ材となって空気の流れを遮断し、上階への火の燃え広がりを防止します。その高い耐火性は火災保険料率に反映されています。

♦ツーバイフォー工法の省令準耐火とは

省令準耐火構造の住宅とは、建築基準法の準耐火構造に準ずる防火性能を持つ構造として、住宅金融支援機構の基準に適合する住宅をいいます。

♦実大火災実験による耐火性検証の歴史

ツーバイフォー住宅の耐火性向上のために、30年以上前から 実大火災実験を重ね、技術や性能の検証とデータ収集に努めています。 その研究成果に基づき基準改正の要望をまとめ、関係各機関に働きかけを行い、木造で初めて耐火建築の道を開きました。

♦実績が積み重ねるツーバイフォー耐火建築物

2004年、カナダ林産業審議会と共同で耐火構造の大臣認定を取得し、それ以来ツーバイフォー工法による耐火建築物が着実に実績を伸ばしています。

♦防火地域に建つツーバイフォー耐火建築

都市部の防火地域は、必ずしも広い道路が、整備されているとも限りません。現場で組み立て、建て起こすことが出来るツーバイフォー工法は大型クレーンなどの建設機械が無くても建設が可能です。

耐風性

耐風性
耐風性

♦風の強い沖縄にも健在

特に台風銀座である沖縄・九州の海岸沿いに立地する住宅は、過酷な条件です。また、勢力を保ちながら日本列島を北上し、北海道など北日本に被害を与える台風もあります。

♦耐風構造について

北米生まれのツーバイフォー住宅だから、台風に強いのも当然です。

耐久性

耐久性
耐久性

♦耐久性を高める対策

徹底した湿気対策、適切なメンテナンスで、永く暮らせる住まいを実現します。

♦ツーバイフォー住宅の劣化対策等級

等級とは、住宅の構造躯体に使用する材料について劣化を軽減する対策の程度をはかるものさしの目盛りです。

♦歴史的建築物の紹介

多くの歴史的建築物がツーバイフォー住宅の耐久性を実証しています。

♦カナダの100年以上も使い続けられるツーバイフォーのその理由とは

カナダのバンクーバー市、ウエストミンスター市などに建つ築100年の枠組壁工法建物について、「なぜ長く使われているのか」「なぜ長く使えるのか」という疑問に対する答えを求めて調査を行いました。

防音性

防音性
防音性

♦2つの防音対策

気密性の高いツーバイフォー住宅は、優れた遮音性を備えています。外の騒音を入れない、内の音を漏らさない。耳にも心地よい住まいです。

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